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出会いと別れ

桜が満開になる時期を迎えたこの頃、

私は無気力になる日が多い。
それは花粉症であるせいかもしれないが、
なにか心のどこか、ぽっこり穴が開いてしまったような気がする。

 

私は、先月である先生とお別れした。
その先生は、中学の時の部活の顧問の先生で、
中学時代、1番お世話になった先生だ。
高校に入ってからも、たくさん気にかけていただいていた。
愚痴を聞いてもらったり、家族にも言えないような相談にのってもらったり…


きっとその先生がいなかったら、今の私はいないだろう。

 

そんな大好きで大事な先生が、離任されることが決まった。


今までは出身中学に遊びに行けば会えたが、これからはそういう訳にはいかない。

 

そこで、年度末、私はささやかなプレゼントを持って、最後のあいさつに行った。
その先生は、自分と別れを惜しんでいるのか、目に涙を浮かべていた。
私はそんな先生を目前にして、言葉を失った。
ほんとに会えなくなるんだなと。
まるでその目にたまった涙がそれを物語っているようだったから。

 

この時私は、人は悲しみの許容範囲を超えると、涙も言葉も出てこないんだろうと感じた。

 

でも、今よくよく考えると、違うのかもしれない。

 

〝世界は広いようで狭い〟とよく耳にする。


私もそう思う。だって、世界はまるいのだから。
円は一周回って、スタート地点に戻る。

 

だからまたどこかで、出会えるのではないかと心のどこかでは思っていたのだろう。

 

それに気づくことができたのだから、明日からまたどこかで出会えることを楽しみに前に進もう。


そして、明日、初めて出会う新しい仲間に胸を膨らませて、学校に行こう。

 

 

春は素敵な季節だ。